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メガネ用曇り止めの代用アイテムが知りたい!

メガネをかけたままマスクをつけたときの悩みのひとつに「メガネの曇り」が挙げられます。市販のメガネの曇り止めを使っている人もいるかもしれません。実は、曇り止めは身近なものでも代用できる場合があるのはご存知でしょうか。この記事では、メガネの曇り止めとして使える可能性のあるアイテムをご紹介します。

※本記事内でご紹介する曇り止めの代用品は、ご自身の責任においてご使用下さい。

メガネが曇る原因

メガネとマスクを併用した際にメガネが曇る理由について、原因をご説明します。

メガネの曇りは、空気中に含まれる水蒸気が冷やされて水滴になることで生じます。一般的にいうところの「結露」です。「結露」というと、窓ガラスについた水滴や冷たい飲み物を注いだグラスにつく水滴を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。メガネの曇りもそれらと同様の現象が起きています。

では、結露はなぜ起こるのでしょうか。そのメカニズムについても確認しておきましょう。

空気中には水蒸気として目には見えない水分が含まれています。空気中に含むことのできる水蒸気の量を「飽和水蒸気量」といいます。飽和水蒸気量に影響を及ぼすもののひとつが温度です。空気の温度が高くなるほど飽和水蒸気量は増え、反対に空気の温度が低くなるほど飽和水蒸気量は少なくなります。

冬の夜の室内を例にご説明しましょう。暖房で部屋は暖められ、外の気温は冷え込んでいるという状況です。

暖房が切られたあと、窓の近くにある空気は外気の影響を受け、部屋の中心部より温度が低くなっていきます。空気の温度が低くなるため、飽和水蒸気量も少なくなっていきます。水蒸気として存在できなくなった水分は、水滴となって窓に付着します。これが結露のメカニズムです。メガネをかけてマスクをしたときにも同様のことが起こります。

鼻や口を覆ってチリ・ホコリ、ウイルス飛沫や花粉の侵入を防ぐマスクですが、完全に密閉することはできません。どうしても上下左右にわずかなすき間が生じ、すき間から温かい息がもれてしまいます。呼気中の水蒸気がメガネの冷たいレンズに触れたとき、水滴となってメガネを曇らせてしまうのです。冬の場合、温かい息と冷たいレンズの温度差が大きいため結露が発生しやすくなります。

多少の曇りでもすぐに解消されればそれほど問題はありませんが、メガネのレンズは表面積が小さいため付着した水分が蒸発しにくいのです。なかなか曇りが消えないためメガネユーザーを悩ませることとなります。

マスクをつけたときにメガネが曇るのは冬だけではありません。結露は温度のほかに湿度の影響も受けるからです。梅雨時や夏、台風シーズンにおける湿度の高さは、結露の原因のひとつにもなります。

湿度80%の場合、3℃の温度差で結露が発生するといわれています。メガネとマスクの場合は息の温度とレンズの温度差が3℃で結露が発生する、つまりメガネが曇ってしまうということです。

メガネの曇り止めの代用品

いったん曇るとなかなか曇りが取れないメガネ。曇り止め用品も市販されていますが、身近なものでも代用できる場合があるようです。ただし、全ての条件において代用品が効果を発揮するわけではないため、これからご紹介する内容はあくまで参考としてご確認ください。また、間違った使い方をするとメガネを傷つける可能性もございます。ご自身の責任の元、ご使用をお願いいたします。

中性洗剤(食器洗い用)

油汚れを落とすために界面活性剤を含んだ中性洗剤を、メガネの曇り止めとして使うことができるといわれています。使用方法は次のとおりです。

水を張ったボウルに中性洗剤を2滴ほど溶かします。その後、ボウルにメガネをさっと浸します。レンズについた中性洗剤を完全に除去しないように、メガネ拭きでそっと押さえるように水分を拭き取ります。

中性洗剤を直接レンズにつけるとレンズを傷つける可能性があります。必ず水で薄めることがポイントです。

中性石鹸やハンドソープ

石鹸やハンドソープなども中性であれば曇り止めとして使用できるかもしれません。

溶かした石鹼液やハンドソープを少しだけ指につけ、レンズの表面をなでるようにして塗りつけてください。その後、余分な石鹸分やハンドソープをメガネ拭きでやさしく拭き取ります。

シャンプー・リンス

界面活性剤を含んだシャンプーやリンスもメガネの曇り止めの代用品として使える場合があるようです。

洗面器に水をためて、シャンプーかリンスを数滴垂らして溶かします。メガネをさっとひたしてレンズをコーティングします。最後に、メガネ拭きで押さえるように水分を取り除きましょう。

シャンプーやリンスの場合お湯を使いたくなるかもしれませんが、お湯の使用はレンズやフレームを傷めてしまう恐れがあります。必ず水を使ってください。

シェービングフォーム

界面活性剤入りで中性のシェービングフォームが手元にあれば曇り止めとして代用できる可能性があります。

少量のシェービングフォームをレンズに塗って2~3分置きます。その後、メガネ拭きでフォームを拭いましょう。

歯磨き粉

界面活性剤入りの歯磨き粉も曇り止めの代わりになるようです。ただし、塩や研磨剤などが含まれている歯磨き粉の場合はレンズを傷つけてしまう可能性も否定できません。曇り止めの代用にする場合は必ず成分を確認してください。

方法は、まずレンズを水でぬらしておきます。次に少量の歯磨き粉を指につけ、レンズに塗り広げてください。最後に水でさっと流して水分を拭えば終了です。

液体のり

液体のりに界面活性剤は入っていませんが、レンズをコーティングできる場合があるようです。そのため、曇り止めとして使えるといわれています。

少量の液体のりをレンズにつけ水でそっと塗り広げます。その後メガネ拭きで水分を除去してください。

メガネの曇り止めを使用する上での注意点

メガネの曇り止めとして身近なもので代用できる可能性がありますが、次の点には注意が必要です。

中性のものを使用する

洗剤やシャンプーなどは中性のものを使用してください。弱酸性やアルカリ性の製品の場合、レンズに施されているコーティングにダメージを及ぼす恐れがあります。曇り止めとして代用する場合は必ず中性のものを使いましょう。

熱湯は使用しない

どの代用品を利用する場合でも、水またはぬるま湯を使用した方が良いようです。熱いお湯を使うとレンズの加工に影響が出たりフレームが変形したりする可能性があります。

アルコールやワセリンは使用しない

アルコールやワセリンが曇り止めとして使えるという情報もあるようですが、これらの使用はおすすめしません。

アルコールは、フレームが変色する原因となることがあるからです。ワセリンは界面活性剤が含まれていませんし、水分による曇りとは別のベタつきやギラつきなどの原因になります。

曇り止めを使う以外の対策は?

上記の代用品はメガネに使うもので、それなりの効果を発揮できればいいのですが、これも条件によりけりです。面倒くささが付いて回り、これといった決め手がないのも事実でしょう。
以下は、マスク側の対策となります。

マスクのつけ方を工夫する

メガネの曇りはマスクのつけ方を工夫することでも解消可能です。その方法をいくつかご紹介しましょう。

ひとつは、マスクの上部1cmほどを内側に折り込む方法です。息もれがガードされるため、メガネが曇りにくくなります。ただし、折り込んだ分だけマスクの縦の長さが若干短くなってしまいます。プリーツの広げ幅で調整するとよいでしょう。
マスクの種類によってはノーズワイヤーを覆う外側の生地が薄いので、肌当たりが悪く、痛みを感じることがありますのでご注意ください。
マスクの横幅に合わせて折り畳んだティッシュペーパーを、マスクの上部に挟み込むのも曇り止め対策のひとつとなります。マスクの上部にできるすき間が小さくなり、息がもれにくくなります。同じ仕組みで使える市販の鼻パッドでもよいでしょう。ティッシュペーパーの場合は、マスクを使用するたびにティッシュを折ってはさみ込まなければなりません。鼻パッドならすぐに当てられますし、繰り返し使うこともできます。

その他には、通常使用するマスクの下に少し小さめサイズのマスクを装着する2枚重ねの方法などもあるようです。
なお、マスクは自分の顔に合ったサイズを選ぶことが基本です。特に大きいサイズのマスクを使った場合、どうしてもすき間ができやすくなります。メガネが曇る原因はもれる息のため、すき間はなるべくないほうが良いのです。ただし、小さいサイズを着用することで耳が痛くなってしまうこともあります。マスク側の曇り対策では、マスクのサイズも意識しましょう。
いずれの工夫もメーカー推奨というわけではなく、あくまで生活術です。肌トラブルや息苦しくなることがありますので、ご注意ください。

メガネが曇りにくいマスクをつける
メガネが曇りにくいマスクも販売されています。元々曇り止め対策が施されたマスクであれば、市販の曇り止めの使用や、マスクをつけるときに工夫する手間も必要ありません。機能性と使いやすさを重視したマスクにより、メガネの曇りによるストレスを軽減してくれます。

日常的にメガネをかけてマスクをするという方は、「メガネ曇り」を訴求表示したマスクを使ってみるのも良いでしょう。ただし、1枚の折り込みをつけただけの普通のマスクでは期待される効果を感じにくいかもしれません。やはり、目的に特化した形状のマスクを選ぶ方が多いようです。

「マスクでメガネが曇る! 原因や効果的な対策を解説」の記事でも詳しく解説しています。あわせてご一読ください。

マスクをつけるとメガネが曇るという悩みは、メガネ用の曇り止めや代用品で対処することができます。ただし、代用品はあくまでも代用品です。本来の使い方ではありません。そのことを念頭に置きつつ、いざというときの知識として参考にしてみてください。
メガネの曇りに対してはマスクのつけ方を工夫することでも対処できますし、曇りにくくする効果の高いマスクも市販されています。いろいろな方法を試し、快適なメガネ&マスクライフでお過ごしください。