- マスクによる予防・対策
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花粉症の方向け!花粉対策でマスクを使用するときのポイント

季節が冬から春に移り変わる頃になると、花粉症というワードを耳にすることが増えてきます。花粉対策として、マスクが手放せないという方も多いことでしょう。ところで、マスクをするとき何か気をつけていることはあるでしょうか。実は、ポイントを押さえてマスクを着用すると、より効果のある対策が期待できます。そのポイントとは? この記事で紹介します。マスクを上手に活用して、花粉の季節を快適に過ごしましょう。
マスクで花粉は防げる?
まず、マスクに花粉の侵入を防ぐ効果があるのかどうかという根本的なことを確認しておきましょう。
結論から言うと、マスクは花粉を防ぐ効果が大いにあります。
日本医科大学耳鼻咽喉科で行った実験では、マスクをしない場合に比べて、通常のマスクでも花粉をおよそ70%削減し、花粉を防ぐ効果を謳っているマスクではおよそ84%の花粉を減少させる効果がありました。
マスクで花粉を完全に防御することはできないものの、マスクには大きな効果があるといって差し支えないでしょう。
マスクだけでも効果がありますが、さらにメガネやマスクの下にコットンやガーゼで詰め物をすることで、花粉を防ぐ効果をより上げることができます。
参考:【環境省】花粉症環境保健 マニュアル 2022 花粉症の予防と治療<メガネとマスクの効果>
花粉症でつらい時に! 花粉を防ぐマスクの選び方
さて、ひと口にマスクといっても、さまざまな素材、形状のものがあります。花粉を防ぐためには、どのようなマスクを選ぶとよいのでしょうか。ここでは、マスクを選ぶときのポイントをお伝えします。
花粉を防ぐ効果の高いマスクを選ぶ
まずは、できるだけ花粉を防ぐ効果の高い素材のマスクを選びましょう。
一般的に出回っているマスクの素材には「不織布」「ウレタン」「布」があります。不織布マスクは、細かな繊維を絡ませてシート状にした不織布と呼ばれる布を層構造にしたものです。エレクトレット処理という帯電加工をすることで、花粉や微粒子をろ過することができます。このようなフィルター機能があるが、通気性も確保されていることが特徴です。フィルターをはさみ込んだタイプもあり、花粉の侵入を防ぐという点では、3つの素材の中では最も適しているといえるでしょう。
ウレタンの場合、スポンジのような小さな穴がたくさん開いています。ガーゼに代表される布は、織り目が粗いことが特徴です。そのため、どちらも通気性には優れているのですが、花粉の侵入を防ぐという点では不織布よりも低いと考えられます。
花粉ブロック効果の確認方法
マスクも、多様なニーズに応えた製品が次々に開発、登場しています。素材だけでなく、パッケージの説明を読み「花粉用」「花粉対策」など、花粉を防ぐ効果が謳われているかもチェックするとよいでしょう。マスクを選ぶ際は、「花粉」という表示、JIS T9001の表示を確認し、花粉に効果のあるものを選ぶようにしましょう。
フィットするサイズのマスクを選ぶ
ご自身の顔にフィットするサイズのマスクを選ぶことも、花粉対策では重要です。
大きめのマスクでは、顔との間にすき間ができてしまい、そこから花粉が侵入する確率が高まってしまいます。そうかといって小さいマスクをしていたのでは、窮屈で不快です。大人が使うのは、一般的に「小さめ」「レギュラー」「大きめ」のいずれかになりますので、この機会に自分のマスクサイズの測り方を確認しておきましょう。
まずは、左右どちらかの手の親指と人差し指を、ゆるくL字型に開いてください。その状態で、親指を耳のつけ根のいちばん上に当てます。右手の指なら右耳の上、左手の指なら左耳の上です。
次に、親指の位置はそのまま、人差し指を鼻のつけ根から1cmほど下のところに当たるようにします。その指の形をキープしたまま、耳と鼻から指をはずし、親指の先端から人差し指の先端までの長さを測ります。
この数字がサイズ選びの目安になります。基本的には、10.5~12.5cmならS(小さめ)、12~14.5cmならM(ふつう)、14cm以上の場合は、L(大きめ)がおすすめです。ただし、同一のサイズ表記でもメーカーによって微妙な違いもあります。更にマスクの形状の違いなどもがありますので、いろいろと試して自分のサイズに合ったマスクを見つけるのがよいでしょう。
花粉侵入軽減のためマスクを使用するときのポイント
少しでも花粉を減らすために、マスクを使うときのポイントも確認しておきましょう。
マスクの装着方法と注意点
マスクは正しく装着しないと、効果が低減してしまいます。
必ず、表裏、上下を確認しましょう。表裏は、メーカーのマークなどが目印になります。上下は、鼻にあてるノーズフィッターの位置でわかります。
また、プリーツが階段状になるサイドプリーツは、プリーツの向きでも上下がわかります。プリーツは下向きに開くのが、正解です。プリーツの向きを間違えたり、開かずに使用すると口元の空間を確保できなくなったり、肌当たりが悪くなるなど、快適性を阻害する可能性があるので注意しましょう。
裏表と上下が確認できたら、マスクの中心部を手で押さえながら、顔に当てます。次に、ノーズワイヤーを鼻に沿わせてフィットさせましょう。片手でノーズワイヤー部分を押さえたまま、左右の耳にひもをかけた後にプリーツを下方向に広げ、アゴまで包むようにします。顔に対してずれている箇所がないか、チェックしてください。このとき、必ず確認しておきたいことは2点あります。ひとつは、顔とマスクの間にできるだけ隙間ができないようすることです。自分の顔にしっかりとマスクを付けることで、ほこりや花粉などの微粒子を防ぐことができるからです。
もうひとつは、鼻を出したり、あごに引っかけたりする「あごマスク」をするのを止めることです。こちらも、著しくマスクの効果を軽減させてしまいます。
なお、マスクを外す際は、飛まつや花粉などの浮遊物が付着している可能性がありますので、マスクの表側に手が触れないように注意して耳からひもを外すようにしましょう。
マスクの交換頻度とケア方法
交換頻度が高ければ、花粉が防げるというわけではありません。基本は、1日に1回、毎日の交換で問題ありません。外出が短時間だったりすると、「次の日も使おう」と思うかもしれませんが、たとえ短時間の外出でも、マスクには花粉やそれ以外の飛沫がついています。翌日は、新しいマスクを使いましょう。
なお、使用済みのマスクを捨てるときは、室内に花粉が飛び散らないように留意し、マスクの表が内側になるようにして折ります。さらに、ビニール袋などに密閉すると確実です。
当然のことですが、ポイ捨ては厳禁です。
ウレタンマスクや布マスクは、使ったら必ず洗い、翌日は新しいものに交換してください。
花粉侵入を軽減するポイント
花粉対策の第一は、マスクを着用して体内に入り込む花粉の量を減らすことです。素材やサイズなど、花粉の防御に効果のあるマスクを選び、正しく使用しましょう。マスクの製造一筋に歴史を築いてきた日本マスク®では、みなさまのさまざまなニーズに応えるマスクをご用意しています。ぜひ、ご自身に合ったマスクを選び、花粉の季節を快適に過ごしてください。